イオラニ宮殿の見所、ツアー予約方法、料金、割引、営業時間

オアフ島の観光情報

本ページ(3ページ目)では、「イオラニ宮殿の激動の歴史」「観覧時の留意事項」「基本情報(概要)」を掲載しています(1ページへ戻る2ページへ戻る)。

イオラニ宮殿の激動の歴史をご紹介!

宮殿に使われたのは 11年間!

イオラニ宮殿は、前述のとおり、1882年にカラカウア王が建設しました。カラカウア王、カピオラニ王妃、リリウオカラニ女王(カラカウア王の妹)が宮廷・公邸として使用しました。

しかし、1893年に、アメリカから渡ってきた白人達によるクーデターが起き、ハワイ共和国(アメリカの傀儡政権)が出来てハワイ王国は転覆、同時にイオラニ宮殿も接収(強制的に没収)されました。たった11年で宮殿としての役目を終えてしまいました。

財政負担を重くして弱体化を狙った?

既述のとおり、建設費用は36万ドルでした。一体、どれくらいの貨幣価値であったのか。ネットで見つけた「インフレ計算機」を使って、アメリカ本土の消費者物価指数を元に計算してみると、当時の36万ドル(建設費用)は、現在の価値で「約10億円ちょっと」の金額になります。

・・・ですが、当時ハワイ王国は まだアメリカ本土とは別の国でしたから、アメリカとの物価の差はかなり大きかったと思われます。カラカウア王にとっては、その10倍の100億円!?、いや更にその倍くらいに感じるほどの負担額だったかもしれません(あくまでも個人的な憶測です。確証はありません)

実際に、アメリカからの入植者(白人)たちは、将来的な王国転覆を視野に入れて、王室の財政負担を圧迫させる目的で豪華な宮殿を作らせ、とびきり高い金額をふっかけたともささやかれていました。つまり、ここでお金をたくさん使わせて、貯金を空っぽにさせ、王国の弱体化を狙ったのではないか ともいわれています。

カラカウア王は、この宮殿建設をきっかけにして近代国家へと成長し、アメリカをはじめとする欧米列強からの侵略を跳ね返そうとしていたと考えたフシがありますが(近代化の象徴として建設)、その思惑とは まさに逆の魂胆で 白人たちが暗躍していたことを思うと、とても哀しい気持ちになりますね。

ちなみに、カラカウア王は「アメリカからの入植者たちは追い出せなくなってきたが、せめて共存共栄で国を存続させよう」と思っていたようです。しかし、当の入植者(白人)たちは、そんなことはサラサラ考えていなかったんだそうです。最初から仲良くするつもりがなかったわけですから、うまくいくはずはありませんね。

ハワイ併合後は行政庁舎として使用

接収後は、名前もエグゼクティブ・ビルディング(Executive Building)と変更されました。ハワイ併合後は、ハワイ準州&ハワイ州政府(行政部)の庁舎(2階:知事公邸/官邸、1階:議会 等)として使用されました。

宮殿復元への道のり

しかし、宮殿及び王国の歴史的価値が見直される機運が高まり、1963年より修復や復元作業が開始されました。1969年のハワイ州庁舎の完成(同時に 旧イオラニ宮殿 に置いていた行政機能を 新庁舎へ移転)とともに本格的な修繕がスタートし、王政時代の外観や内装に忠実に戻す作業も進められました。

そして1978年にようやく復元作業が完了し、「ハワイ王国の歴史を知ることができる博物館」として一般公開されるようになりました。乗っ取られてから実に85年もの歳月が経っての再スタートです。人間の一生がすっぽり収まってしまうほどの年月ですね。

乗っ取り後、宮殿に保管されていた美術品・調度品などのうち、必要ないと判断したモノは、片っ端から競売にかけられたそうですが、宮殿復元のための行動をスタートして以降、徐々に買い戻され、現在は4割程度が戻ってきているそうです。

ちなみに、2009年に公開された映画「プリンセス・カイウラニ」は、この(復元された)イオラニ宮殿で撮影されたそうです。忠実に建物が再現されたからこそ、映画の舞台にもなり得たのだと思います。

歴史に翻弄された宮殿

近代国家へ進み 欧米列強をはねのけようとしたカラカウア王の努力、避けられなかったアメリカの侵略、ハワイ併合、そして 歴史・文化の見直し機運 など、色々なことが起きました。このイオラニ宮殿には、激動のハワイの歴史が ギュッと詰まっています。

実際に足を運んで、”当時を再現した空間” に身を置いて、その空気を肌で感じてみると、イオラニ宮殿の見方はもちろん、ハワイ全体の見方が少し変わるかもしれませんね。

観覧時の留意事項

留意 ①
館内での写真撮影は許可されていますが、三脚、自撮り棒、巨大な望遠レンズの使用は禁止されています(他の観客や展示物を保護するため)。

留意 ②
ビデオ(動画)の撮影や音声の録音は禁止されています。写真のついでに「ついうっかりビデオ撮影」しないよう、気を付けましょう。

留意 ③
館内への飲食物、大きなカバン(バッグ)、バックパック(リュック)、その他の荷物 の持ち込みは禁止されています。館内にロッカーがありますので、そこで一時保管する必要があります。

留意 ④
携帯電話の使用も禁止されています。スマホで写真撮影される方は、マナーモード(機内モード)に設定しておくと、万一のトラブルを回避できますので(モメずに済みますので)、あらかじめ確認しておくといいですね。

留意 ⑤
イオラニ宮殿の敷地を含むすべての州立公園では、喫煙、電子タバコの使用が禁止されています。

留意 ⑥
入場の際に「シューズカバー」が渡されます。床を保護する目的です。カバーを履いてから参加しましょう。床磨きのお手伝いにもなります(笑)。

イオラニ宮殿の基本情報

同宮殿の基本情報・概略を掲載しました。

 

イオラニ宮殿 基本情報

  正式名称 Iolani Palace (イオラニ宮殿)
  開館日 火曜~土曜日
  開館時間 9:00~16:00
日本語ガイドツアー ⇒ 水曜 11:30 のみ(週1回)
オーディオツアー ⇒ 月曜 9:00~15:30、火・水・木曜 10:30~15:30、金・土曜 12:00~15:30
  休館日 日曜、祝日(元日、プレジデントデー、メモリアルデー、独立記念日、レイバーデー、感謝祭、クリスマス)
  入園料
(ツアー別)

(1) ドーセント(ガイド)付きツアー
⇒ 大人 30ドル、13~17歳 27ドル、5~12歳 12ドル、0~4歳 無料
(2) オーディオツアー
⇒ 大人25ドル、13~17歳 20ドル、5~12歳 10ドル、0~4歳 無料




(3) Chamberlain’s Tour
⇒ チェンバレン・オフィスも案内するツアー(最大6名、60分):大人69.95ドル 等

(4) Hawaii’s Royal Connection To Japan – Tour

⇒ ハワイ王室と日本の繋がりを辿るツアー(最大6名、45分):大人69.95ドル 等

(5) White Glove Tour

⇒ ホワイト・グローブ・ツアー(最大4名、90分):大人99.95ドル 等
(ハワイ居住者の割引価格 – カマアイナ割引価格 – は記載省略)

  駐車場 なし
宮殿HPでは、「Alii Place Parking Garage」を紹介(地図)。アラケア・ストリート沿い。2時間 3ドル、3時間 6ドル 他(料金情報
  住所 364 S King St., Honolulu, HI 96804-2259, USA
  予約電話番号 808-522-0832(代表:808-522-0822)
  公式サイト https://www.iolanipalace.org/

 

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