ホノルルを代表する観光スポットである「イオラニ宮殿」(イオラニ・パレス / ʻIolani Palace)は、ハワイ王国のカラカウア王によって建てられた壮麗な宮殿です。
同宮殿では、歴史的・文化的価値の高い建物、内装、美術品、宝飾品など、「重厚感のあるハワイ」を感じ取ることができます。そして、ハワイ王国が辿った「栄華と悲しみ」を知ることができます。
本ページ(1ページ目)では「イオラニ宮殿の特徴・魅力」を、2ページ目では 「開館時間、ツアーの種類、料金、割引情報」 などをご紹介、3ページ目では 「イオラニ宮殿の歴史、観覧時の留意事項」 を掲載しました。なお、本項とは別個に 「イオラニ宮殿の行き方(アクセス)」 のページも 別途 設けました。ご参照いただければ幸いです。
豪華なイオラニ宮殿
イオラニ宮殿は、ホノルルの中心地 ダウンタウン に立地する「アメリカ合衆国で唯一の宮殿」です。ハワイ王国の第7代国王であったカラカウア王の命で、1882年に当時の金額で36万ドルもの大金をかけて建設されました。
ちなみに、イオラニとはハワイ語で「高貴な鷹」という意味なんだそうです。確かに、左右対称のガチッとした外観が「勇ましくて気高いタカ」のようにも見えなくもないですね。
最新の設備、華やかな建物&調度品
建物は、アメリカの3人の建築家によって設計・施工されました。アメリカン・フローレンティン様式(アメリカ・フィレンツェ様式)を取り入れた 上品で華やかな作り になっています。ハワイの清々しい青空にぴったりマッチしています。
館内は、当時は珍しかった近代的な電灯や電話、水洗トイレ、お湯と水が出る蛇口、豪華な家具・調度品などが備え付けられるなど、世界でもトップレベルの充実した設備を整えていた様子を垣間見ることができます。また、世界各国の王室から贈られた美術品、ハワイ王室ゆかりの宝飾品なども飾られています。
宮殿各室はこんなところ
イオラニ宮殿は、地上2階、地下1階の建物です。1階は、大広間(Grand Hall)や青の間(Blue Room)、王座の間(Throne Room)、食堂(State Dining Room)などがあります。2階は王様の寝室や “幽閉の間” などがあります。
1階は華やかな空間
大広間(Grand Hall)は、天井を3階相当の高さまで吹き抜けにして作られた、広くて明るい空間です。壁面には、ハワイ王国の王&女王の肖像画が掛けられています。中央には、2階へ上がる豪華な階段があります。階段は、ウクレレの材料としても使われるハワイ固有の「コアの木」を使用して作られています。
青の間(Blue Room)は、文字通り、青色の家具や調度品が備え付けられ、シックで落ち着いた雰囲気のあるお部屋です。壁にはカラカウア王とリリウオカラニ女王の肖像画が掛けられています
王座の間(Throne Room)は、深紅と金色で飾られた大きな部屋です。部屋としては、この 王座の間 が一番広い空間で、主にパーティーや外交行事などに使われていました。カラカウア王が盛大な舞踏会を開くなど、華やかな王朝時代を象徴した豪華な作りになっています。
2階はプライベートな空間
2階には、カラカウア王の寝室(King’s Room)、カピオラニ女王の寝室(Queen’s Room)、王の執務室(King’s Office)、音楽部屋(Music Room)、幽閉の間(Imprisonment Room)などがあります。
「幽閉の間」は、最後の国王であったリリウオカラニが9か月間が軟禁(投獄)された部屋です。ハワイ王国転覆後、リリウオカラニ女王が、新政府への反乱に加担した罪、武器秘匿の罪(という名目)などで捕らえられました。現在、この部屋には幽閉中に女王が制作した「キルト」が展示されています。
地下は ギャラリー&資料館
地下(半地下室)は、王室が収集したコレクション、宝飾品などが展示されているほか、当時を再現したキッチン(厨房、食器保管室)、チェンバレンズ・オフィス(侍従長の執務室)、その他宮殿スタッフの部屋があります。
また、王国の歴史を解説した資料も展示されています。カラカウア王の建設計画、ハワイ王国の転覆、ハワイ併合後の経緯などを知ることができます。