「ペレの椅子」は、女神ペレが座ったとされている椅子(奇岩)があるパワースポットです。神聖な力である「マナ」を特に強く感じることができる場所といわれています。
この岩は、オアフ島最東端の マカプウ岬(マカプウ・トレイル)の近くに立地しています。ペレの強い力を授かることができることに加え、広大な海や大地の絶景も堪能できること、そしてマカプウ・トレイルへのハイキングとセットで立ち寄れることから、多くの観光客が訪れています。
本ページでは、ペレの椅子の魅力、御利益の内容、お祈りの方法、行き方、注意事項などを詳しくご紹介したいと思います。
ペレの椅子とは
どこにある?
ペレの椅子は、オアフ島南東部にある「カイウィ州立風光海岸線」(Kaiwi State Scenic Shoreline)という名前の州立公園の中に位置しています。
同公園には 2つのトレイル(ハイキング・コース)があり、ひとつは 別のページでご案内の マカプウ・トレイル(特集記事)で、もうひとつは「カイウィ・ショアライン・トレイル」(Kaiwi Shoreline Trail)です。
ペレの椅子は、後者のカイウィ・ショアライン・トレイルを 1km ほど進んだ先にあります(詳しい行き方については後述)。
ちなみに、ペレの椅子の隣りには、自然が作り上げた浅瀬の美しい浜辺の「アラン・デイビス・ビーチ」があり、エメラルドグリーンに輝く美しい景色を眼下に見下ろすことができます(立ち寄ることもできます)。
女神ペレとは
ペレは、ハワイに伝わる “火山の女神” です。ハワイ島にあるキラウエア火山のハレマウマウ火口に住むとされている、ハワイで最も有名な神様です。
とても美しくて情熱的である反面、嫉妬や怒りに火がつくと、人々や自然を焼き尽くすといわれているほどの “気性の荒い神様” としても知られています。
ペレの椅子とは
「ペレの椅子」(Pele’s Chair)は、ペレが「オアフ島を創ったときに座った椅子」とされている、10m弱の高さがある奇岩のことをいいます。
この逸話(神話)には諸説あり、「ハワイ諸島を巡る旅の最中に立ち寄って座った」ともいわれています。
客観的な言い回しで表現しますと、「太平洋の岸壁に聳え立つ溶岩のかたまり」なのですが、じっと凝視すると、確かに “イス” のようにも見えてきます。近くに寄ってみると 意外と大きくて驚かされます。10m近くの高さがあるそうです。
太平洋の風雨にさらされながらも、この岩の部分だけが風化せずに残っていることに、とても神秘的で、強力なパワーを感じます。まさに「自然が作り上げた芸術作品」ですね。
ニワトリの丘!?🐓
ちなみに、地元のロコ達は、鶏が座っている姿に似ているため、「カパリオカモア」(ニワトリの丘 / Kapaliokamoa)とも呼んでいるとのことです。 … ペレとは全然関係のない、親しみの持てる呼び名ですね。
パワースポットとしてのペレの椅子
とても強いペレのパワー
自然豊かなハワイの地には、至る所に「マナ」(=神秘的な力)が宿るとされています。その中でも、ペレの椅子は強力なマナのパワーがある場所だといわれています。
女神ペレは、火山やマグマのように、爆発とともにすべてを飲み込むようなパワーを持っています(とされています)。あらゆる状況を好転させるような、エネルギッシュな力が凝縮されているのかもしれませんね。
「ペレの住まい(ハワイ島のキラウエア火山)まで行くのは、ちょっと旅行日程的に難しい」という方は、近場のコチラへ足を運んで、女神さまの強いパワーをおすそ分けしてもらうのもイイですね。
ペレへの祈願(願い事)の方法
シンプルに願うのがベスト …
火の女神であるペレは、既述のとおり、「怒りっぽくて気性が荒い」性格をしています。このため、願い事を言うときも、ペレの気分を害さないよう、具体的な願い事をしてはいけないそうです。
願い事は、単に「よろしくお願いします」とだけ念じるそうです。”火がつきやすい性格” なので、アレコレ要求されたり、気に障るような願い事をしてきたら、かえって怒りを買ってしまう、ということなのかもしれませんね。
ただ、別の言い方をすると、「ペレの前でシンプルにお祈りするだけで、アレコレ言わなくても叶えてくれる」とも表現できます。沢山の願い事がある場合は、むしろこちらの方法のほうが ラクかもしれませんね。
恋愛の祈願をしてはいけない!?
ペレは 嫉妬深い神様でもあるので、恋愛関係の願い事も ご法度(NG、禁止)だそうです。ペレの怒りを買って別れさせられてしまうとのことです。恋愛成就、良縁祈願は、割り切って “別の神様” にお願いするといいですね。
ちなみに、ホノルルのダウンタウンに立地するハワイ出雲大社は、縁結びの神様として有名です(参考ページ:ハワイ出雲大社で “ダブルの御利益” を頂く!)。
“ペレの椅子” への行き方
まずは州立公園入口まで行く
ペレの椅子は、ハワイ南東部の州立公園「カイウィ州立風光海岸線」の中にあります。同公園の入口を進んでいくと駐車場があり、その更に奥へ進むと「マカプウ・トレイル」(マカプウ岬へ行く登山道)と「カイウィ・ショアライン・トレイル」(ペレの椅子へ行ける散策路)の分岐点があります。
つまり、州立公園の駐車場までは マカプウ・トレイル への行き方と全く同じになります。マカプウ・トレイルへの行き方については、別ページ「マカプウ・トレイルへの行き方(アクセス)」のページに記載しましたので、そちらをご参照いただければ幸いです。同ページでは、ザ・バスでの行き方と車(レンタカー)での行き方の両方を解説しています。
トレイル入口 ⇒ 右手の砂利道を進む
「公園駐車場」の話まで戻します。 駐車場奥の「トレイル入口」に案内板や注意書きの看板が立っていますが、その数十メートルほど道路を進んだ右手に、土&砂利の道(未舗装)がありますので(トレイルの分岐点)、そちらへ進みます。
この舗装されていない砂利道は「カイウィ・ショアライン・トレイル」といいます。この分岐点から「ペレの椅子」や「アラン・デイビス・ビーチ」までの距離は、それぞれ約1km弱です。足元が良くないので、所要時間は各15~20分程度かかります。
少し休憩を混ぜながら 両スポットへ足を運ぶと、再びトレイル入口まで戻ってくるのに1時間以上かかりますし、平坦な道とはいえ、思いのほか体力も消耗します。マカプウ観光と組み合わせる場合は、時間と体力に余裕をもって行動されることをおすすめします。
左側に遠目に見える岩をめがけて進む
カイウィ・ショアライン・トレイルを歩き進む途中で、「二手に分かれる道」があります。直進すると海岸へ、左折するとペレの椅子へ行けます。
その後も「細かく枝分かれする場所」がありますが、遠目に見える岩の塊(ペレの椅子)を めがけて歩いていけば、ほぼ迷うことなく辿り着けます。
最後は 斜面を「岩のある高台」まで登る
岩の手前まで来たら、最後は登り坂&斜面を登ります。登る箇所は少しだけです。急斜面になっている場所をなるべく避け、通りやすそうな道(筋)を選んで進めばOKです。
上まで登りきると、台地状(平らな場所)になっていますので、そこからペレの椅子や眺めの良い景色を楽しむことができます。
ペレの椅子を手で触れると「パワーをチャージできる」&「霊力を感じる」とのことで、実際に触っている方も多いのですが、神聖なものだけに、本当に触っていいのかどうかはわかりません。
近くに佇む(たたずむ)だけでも「パワーの充電」は出来そうな気もします。ペレの椅子にタッチするかどうかは、皆さんのご判断にお任せします。
ついでに隣りのビーチへ。透明度が高くキレイ
海の綺麗さはピカイチ
ペレの椅子の隣り(南側)にあるのが、「アラン・デイビス・ビーチ」です。あまり大きくないビーチですが、遠浅でしかも入江のようになっているので、波も穏やかで癒やされます。
砂浜のエリアの海も綺麗ですが、ペレの椅子付近の岩場の透明度も高く、思わず泳ぎたくなるほどです。カイルア&ラニカイビーチよりも透明度は高いくらいです。
遊泳はお勧めできない
とてもきれいで泳ぎやすそうに見えるので、ローカルの人や アメリカ本土?からの旅行客などは、岩場やジャンプ台(平均台のような棒)から飛び込んで泳いでいます。
ただし、「勝手知ったる地元民」ならともかく、ライフガード(監視員)がいないですし、深い場所もあります。内海エリアは波が比較的穏やかですが、外海に近いエリアは潮の流れなどもあり、大変危険です。
無防備に泳ぐのはリスクを伴います。万一のことがあった場合、救急車もこの近くまでは入ってこれませんので、個人的には遊泳をお勧めできません。眺めるだけでも十分に楽しめます。
トレイル散策時の注意事項
晴天時は木陰スポットが無いので注意
晴れた日や 気温の高い午後は、灼熱の太陽が照りつけて体力を消耗します。このため、日よけの帽子や飲み物を持っていくと安心です。
雨天時は足場が悪くなるので注意
道中は平坦な道(高低差があまりない)ですので、さほど疲れることなく歩けます。ただし、雨の日や雨上がりの後は、道路がぐちゃぐちゃになっている場合があります。また、くぼみがあったり、石が突き出ていたりする場所もありますので、注意が必要です。
石や岩などの持ち帰りは禁止
少し前述しましたが、ペレの椅子周辺の岩のかけらはもちろん、トレイル散策時の石や砂、草木類は、一切持ち帰ってはいけません。道義的にダメですが、法律でも禁止されています。ご注意ください。