「ハワイに出雲大社がある」と聞くと、なんだか意外な感じもしますが、明治初期に作られて以降、 日系移民の人々の心を側面で支えてきた「歴史ある神社」なんです。初詣とか、七五三とか、縁結び、祈願成就とか・・・。
ここ10年くらいは、テレビ東京系列で放映中の「モヤモヤさまぁ〜ず2」(モヤさま)のハワイ特集で 幾度となく登場するなど、脚光を浴びています。モヤさまの影響か、いまや日本人の “定番観光スポット” となっています。
そんな親しみのある「ハワイ出雲大社」についてフカボリしていきたいと思います。1ページ目(本ページ)では「あらまし」「御利益の内容」「お守りや御朱印」について解説、2ページ目では 「本家の出雲大社とのつながり」「基本情報」 などを掲載しています。
なお、同神社への行き方は、「ハワイ出雲大社への行き方(アクセス)」 のページにまとめました。ご参照いただければ幸いです。
ハワイ出雲大社とは
ハワイ出雲大社(ハワイいずもたいしゃ / ~いづも~)の正式名称は、「出雲大社教 布哇分院」(いずもたいしゃきょう ハワイぶんいん)です。英語名は「Izumo Taishakyo Mission of Hawaii」といいます。
1906年に(本家の)出雲大社の命(命令)を受けた 宮王勝良(みやおう かつよし)さんがハワイに渡って布教活動をしたことが、そもそもの始まりです。1907年にダウンタウンに隣接する パラマ地区 に教会所を作り、その約10年後には「ハワイ分院」へと昇格、更にはハワイ準州政府からも “法的組織化” が認められるなど、順調に規模を拡大していきました。
ところが、第2次世界大戦(真珠湾攻撃)を機に状況は一変。2代目の宮司(ぐうじ=神社の代表者)さんが抑留されて教団は解散、社殿(建物)もホノルル市郡政府に没収されるなど(表向きは “寄附” )、ほぼ壊滅状態となりました。
戦後も神社の用地は なかなか返還されませんでしたが、係争の末、1962年(1961年)にようやく教団側に返還されました。1968年には、現在の地であるククイ街(North Kukui Street)に移転し、今に至ります。
第二次世界大戦の影響を受けて、舞い散る木の葉 のように翻弄(ほんろう)されてきましたが、現在は「穏やかで あたたかみのある 神社」として復活し、ハワイの街の景色に溶け込んでいます。
鳥居をくぐって奥へ進むと、フラワーレイがかけられた 狛犬 が鎮座(ちんざ)していています。「アロハ」と「和」のミックスした感じが、参拝客を あったかい気持ち にしてくれます。
ハワイ出雲大社は2倍以上の御利益!
ハワイ出雲大社は、島根県の出雲大社の祭神である「大国主神」(おおくにぬしのかみ)を祀って(まつって)いますが、それに加えて「ハワイ産土神」(うぶすながみ)、つまりハワイの守護神も祀っています。元々いるハワイの神々にも敬意を払っている平和主義の神社ですね。
・・・ということは、ハワイの出雲大社は、日本最高クラスの「大国主神」と「ハワイ各地に宿る神々」のパワーを一度に授かれるという、大変スバラシイ神社であるということです。つまり、2倍の御利益(ごりやく)を頂けるのですから、とてつもなく強いパワーであることは間違いないですね!
また、大国主神は、「縁結びの神様」として有名です。「縁結び」とは、単に 恋愛や結婚における縁 だけに限りません。つまり、”仕事の縁”、”友人関係の縁”、”学業に関わる縁” など、その他にも「様々な人間関係の縁」に良縁がめぐってくる という意味です。
ハワイ出雲大社で “日本&ハワイの神様” の「ダブルパワー」を頂戴し、これからの「あらゆる良縁」が成就するよう、参拝してみるのもいいですね。ご自身やご家族の未来がさらに素晴らしいものとなるかもしれません。
なお、正確に申しますと、その他に 沖縄神社・波上宮・普天間宮の御分霊、恵美須神社、ワイアナエ氏神、稲荷神社・祖霊社なども祀っていて(合祀)、2倍どころかもっと多くの神様がいらっしゃいます。そういう意味では、ダブル(2倍)どころか、マルチプルパワーですね!
参拝方法をチェック!
ハワイ出雲大社の参拝手順は、一般的な神社の参拝方法である「(会釈→賽銭→)二礼 二拍手 一礼(→祈願→会釈)」とは少し異なり、「(会釈→賽銭→)二礼 四拍手(→祈願→)一礼」となります。
大きな違いは、拍手を4回することです。なお、参拝の前に手水舎(ちょうずや / てみずや)で手を洗い 心身を浄める(きよめる)のは、他の神社と同じになります。ペーパータオル のボックス(&専用ごみ箱)が設置されていますので、濡れた手の “後処理” にも困りません!
御賽銭(おさいせん)は、ドルでおさめるようにしましょう。日本円ですと、両替の手間や手数料がかかりますし、硬貨はハワイの銀行で両替できませんので、宮司さん(ヌシカンさん)や神職さん(アシカンさん)にご面倒をおかけすることになってしまいます。この点は少し気をつけたいところですね。
ちなみに、「ヌシカンさん、アシカンさん」の呼称は、さまぁ~ず さんが「モヤさま」の番組内で宮司さんや神職さんを呼ばれる際の “敬称” !? です。皆さんが行かれた際に 実際にお会い出来たら大変ラッキーですね!
お守り&御朱印もあります
お守りは、日本の神社ではあまり見かけないような個性的なものがいっぱいあります。「Water Safety」(水難除け)、「Marathon」(マラソン)、「Sports」(スポーツ全般)、「Business」(業績・職業繁栄)、「ペット用」、ハート型シールの交通安全お守り(Traffic safety)など、ハワイ出雲大社でしか頂くことのできない魅力的なお守りが揃っています。
また、定番の「Primary Protection」(心願成就~多目的お守り)、「Hapiness」(幸福・家内安全)、「Children’s」(子ども守)、「Relationship」(人間関係)、「Safe Birth」(安産御守)などもあります。
「えんむすび」や「開運御守」など、本家の出雲大社で扱っているお守りと同じタイプのものも頂くことができるようです。”ハワイ分院オリジナル” のお守りを頂きたい場合は、『ハワイ出雲大社』と刺繍が施されているものや、『英語表記』のものをチョイスするといいですね!
もちろん、いま流行りの「御朱印」も授かることができます。ご自身の御朱印帳を持参していくのもいいですし、出雲大社の半紙に書いていただくことも可能です。大社オリジナルの御朱印帳もありますので、社務所で頂く(購入する)のもいいですね(緑:25ドル、赤:30ドル)。