ワイピオ渓谷をハイキング!神秘的で雄大な景色を楽しめます

ハワイ島の観光情報

ワイピオ渓谷は、ハワイ島 北部のハマクア地区にある「緑に包まれた美しい渓谷」です。三方を崖のように切り立った壁で覆われ、北側にはワイピオ湾の海が広がっています。

この渓谷は、秘境のような “隔絶した世界” が広がっていて、とても “神秘的スピリチュアル な空気” を漂わせている場所といえます。本項では、ワイピオ渓谷の魅力や楽しみ方についてフカボリしていきたいと思います。

ワイピオ渓谷の概要

ワイピオ渓谷(Waipio Valley)は、カイルア・コナから車で約2時間、ヒロから約1.5~2時間の距離に位置している絶景スポットです。高低差300~600mの断崖絶壁に囲まれていて、荘厳な雰囲気を醸し出しています。

“ワイピオ” とは、ハワイ語で「曲がりくねった水」という意味で、この渓谷の中心には ワイロア・ストリーム(ワイロア川)が流れています。

「ワイピオ渓谷展望台」から眺める眼下の光景は、息を呑むような素晴らしさです。また、実際に渓谷の下まで 下りてみると、タロイモ畑が広がる のどかな風景や、神秘的な滝、黒砂に覆われた美しい海岸を見ることができます。オススメの 見どころ や 楽しみ方 を個別にご紹介します。

見所1: ワイピオ渓谷展望台の絶景

ワイピオ渓谷展望台(Waipio Valley Lookout)は、渓谷の雄大な景色を楽しめる「見晴らしの良い展望台」です。駐車場に車を停めたら、1~2分で展望台に辿り着けます。

緑に覆われた断崖絶壁と大地黒砂のビーチ果てしなく広がる青い海」を丸ごと目に焼き付けることができます。晴れている日は、北東方向(崖と海の境界方面)にマウイ島を望むこともできます。

トイレも設置されています。この後ハイキングをされる方は、ここで済ませておくと安心です。

見所2: ヒイラヴェ滝

ヒイラヴェ滝(Hiilawe Waterfall)は、高低差390mもある 超ロングな滝 です。渓谷の主要な水源となっています。細く長く伸びるその流れは、女性の後ろ髪のような、優しくて繊細な姿をみせてくれます。ワイピオ渓谷にある滝の中で、一番有名な滝です。

また、すぐ隣りにハカラオア滝という名の滝があり、2つ合わせて「双子の滝」といわれています。ただし、普段は干上がっていることが多いようです。雨量の多い時期ですと、再び滝の姿を見せてくれます。

ヒイラヴェ滝は、海と反対側、つまり渓谷の内陸側に位置しています。このため、展望台からですと、木々の茂みに隠れて見ることができません。ちょっと残念ですが、谷底まで実際に下りて行った時のお楽しみにするといいですね。

見所3: ワイピオビーチ

ワイピオビーチは、サラサラの黒砂に覆われた穏やかなビーチです。実はこのビーチ、幅が 1.6km もある、とても広いビーチなんです。実際にビーチ前まで行ってみると、その広さに驚かされます。ハワイ島で一番広いビーチなんだそうです。

また、ビーチの東脇には、「カルアヒネ滝」があります。恐ろしく高い絶壁から、一筋の水が流れ落ちています。上を見ると、その高低差のせいか、一瞬 クラクラするような錯覚に陥りますが、すぐに「滝の水しぶきの気持ち良さ」を感じ取ることができます。

見所4: タロイモ農家の田園風景

ワイピオ渓谷の谷底は、(旅行者にとっては)行くのも大変、戻るのも大変な「秘境のような土地」ですが、このような場所にも現在50人ほどの人々が暮らしています。

渓谷の内陸方面では、 ワイロア・ストリーム(ワイロア川)の豊かな水源を生かして、タロイモを育てています。荘厳な景色の中にある 穏やかな田園風景 を楽しめます。のどかな景色はいいですね。リラックスできます。

ちなみに、住民の中には、あの有名な「カラカウア王」の末裔もいらっしゃるそうです。実際にどなたが「末裔の一族」なのかは、モチロン判別つきませんが、そのような事を想像しながら 地元の人々と触れ合うのも、なんだかワクワクしますね。

渓谷の下(谷底)まで行く方法

ワイピオ渓谷は、道路を通って下の谷底まで下りていくことができます。道路は、州道240号 の延長線上の道路で、「ワイピオ・バレー・ロード」といいます。

ただし、車1台と人がすれ違える程度の幅しかありません(時々交差可能なポイントもありますが)。また、傾斜がきつい箇所もあるため、普通のレンタカー(2輪駆動)で下りてしまうと、上ってこれない可能性もありそうです。そして、雨季には「泥にまみれた藪の悪路」になる箇所も出現します。

このため、レンタカーは保険適用外の区域に指定されています(レンタカーで下りるのは、事実上 不許可)。谷底へ行くには、自力で歩いていくか、ツアーに参加するかのどちらかになります。

谷底: 徒歩で行く方法

自力で歩いていくには、行きだけでなく「帰りの体力」も考慮する必要があります。展望台近くの道路 から 黒砂のビーチ までの距離は、3km ほどなのですが、最初の20~30分くらいは 急な下り坂が続くこと、途中から 泥 と 湧き水 にまみれたぐちゃぐちゃの道(水たまり)になっている場所も点在すること、また帰りはひたすら登り坂を進んでいかなければいけないこと など、少し気を付けるポイントがあります。

このため、徒歩で「ワイピオ・バレー・ロード」のトレッキング(ハイキング)を実施する場合は、数百メートル先まで行ってみて、それでも大丈夫そうだったら、様子を見ながら進んで行くようにするといいですね。

無理をしないことがポイント!

自分の足で「ワイルドな世界」に突入していくのは、何にも代えがたい貴重な体験になりますが、決して無理をなさらないよう、十分に気を付けてください。

往路で通った急な下り坂は、復路では「急な上り坂」に変身します。道中で体力を消耗しきっていると、途中しんどすぎて動けなくなる可能性もあります。「これは多分マズイことになりそう…」と感じたら、サッサと断念して、駐車場へ引き返しましょう。

また、雨季など、天候が悪い日が続くと、道中に巨大な水たまりができている場合があります。そういう場合も、無理に進まず、引き返した方がベターです。

とりあえず、体力的に自信がある人であれば、行き(下り)は徒歩40分~1時間、帰り(上り)は1時間~1時間30分程度…ともいわれます(個人差があります)。

高尾山(東京・八王子)のような登山道を上り下りする感覚で行くと、そこそこ行けそうな気もしますが、やはり慣れない土地ですので、状況に応じて臨機応変に判断されるのが賢明と思われます。

体力にあまり自信がない人、そして 特にお子さんがご同行されるような場合は、徒歩で行かずにツアーを利用されることをおすすめします。

実際に徒歩で行かれるかどうかは、ご自身でよくお考えになった上で、ご判断されますよう お願い致します。

谷底: 日帰りツアーに参加する場合

無理をせずに谷底の大自然のトレッキングを満喫したい場合は、割り切って「コナ or ヒロ 出発の日帰りツアー」に参加するのもいいですね。VELTRA などがツアーを催行しています。

ツアーには、乗馬体験をしながら道中を進むコースや、4WD車で一気に下りていくコースなどがあります(内容はツアー会社により異なります)。小さいお子さん連れの場合は、馬車に揺られてのんびりと行くコースもあります。少々出費を伴いますが、ゆったりした気持ちでハイキングを楽しめます。

谷底: レンタカー走行はリスク大!

急な上り坂&下り坂で「対向車と鉢合わせ」になった場合、長い距離をバックで戻るポイントがいくつかあります(前や後ろから 歩行者や馬、馬車もやってきます!)。

また、冒頭にも少し書きましたが、傾斜がきつい坂道が続く箇所がありますので、普通の2輪駆動の車ですと、下るのは良くても、登り坂が上がれない可能性が十分にあります。考えるだけでもオソロシイですね 💦 。

そして、そもそも ワイピオ渓谷は「保険の対象外」のルートですので、何かあったらご自身で全責任を負うことにもなります。リスクだらけですので、レンタカーで谷底まで下りていくのは 絶対にやめましょう 🚫 。

ワイピオ渓谷の “神秘パワー” がスゴイ

古来より、ワイピオ渓谷は「神々の宿る神聖な土地」として扱われ、15世紀のウミ王の時代まで王族が住む首都となっていました。また、崖の洞窟には王族の墓が作られるなど、王族と色濃く結びついた土地であったため、「王家の谷」とも呼ばれていました。

「目に見えない神様の力を得て、権力を強くする」という構造は、昔から世界のどの地域でも行われていた、ごく自然な方法ですが、ワイピオ渓谷も まさに そういう「神聖なパワー」がギュッと詰まった場所だったようです。現在も、この地はマナ(霊力)によって守られているとされています。

実際に、崖の上にある「ワイピオ渓谷展望台」から眼下に広がる渓谷を眺めると、「ここだけ “別世界” の空気が漂ってる」「荘厳な雰囲気だね」というのが感じ取れます。切り立った崖の下に緑あふれる大地 が広がっている光景は、まさに絶景といえます。

更によく見ると、”ワイロア川” や “崖の壁に流れる幾筋の滝” など、「天の恵みである清らかな水」がこのワイピオ渓谷に流れ込んでいるのを確認できます。清流と共に「目に見えないパワー」も集まってきている感じが何となくわかります。あくまでも “イメージ” ですが。

神様とか宗教などについては、”祈願成就” や “冠婚葬祭” でしか関わらない私なのですが、そんな信仰心の薄いワタシでも、旅先で見つけた「神の御利益やパワー」には思わず 敏感に反応しますし、つい感動してしまいます。

このワイピオ渓谷は、宗教や人種を超越した「エネルギー」や「生命力」を与えてくれそうな、神聖な雰囲気が漂っています。ハワイ島に来たら、マウナケアの星空 や マウナロアの溶岩流 も素晴らしいですが、「王族ゆかりの神秘的なパワースポット」にも是非立ち寄ってみることをオススメします。

ワイピオ渓谷の行き方(アクセス)

ヒロから行く場合は、州道19号を通って北上し、ホノカア州道240号 に入って道なりに進んでいくと、展望台に到着します。所要1.5~2時間程度です。

カイルア・コナ方面から行く場合は、州道190号線 を通ってワイメアまで行き、そこから 19号 に合流してヒロ方面へ進み、ホノカア240号 に入り、展望台へ到着、となります。所要2時間程度です。

カイルア・コナには19号線も走っていますが、ぐるっと大回りになってしまうため、近道の190号線を通ることをおすすめします。

ワイコロア や コハラ・コースト など、カイルア・コナよりも北から出発する場合は、海岸沿いの 19号線 から行った方が早い場合があります。

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